翌期目標の立て方として、前期比110%といった立て方が多いような気がします。
ですが、不景気時や再生中の会社では逆算式の目標数値の立て方がよいよ考えています。
目次
逆算式の目標数値の立て方
まず残すべき税引き後の利益を立てます。
その次に翌期返済予定の借入金の金額を足します。
そこから保守的に40%などで税前の利益を算出します。
ここに固定費と人件費を足し、粗利とします。
この時に粗利と人件費、つまり労働分配率が高すぎず低すぎずの状態にあるか検証しましょう。
30%-50%を目安としてみてください。
この数値を粗利率で割り返し売上目標とします。
数値例
残すべき利益を100万円とします。
借入が1,000万円あり、5年返済のため200万円の返済が必要です。
税率を40%とすると税前利益が750万円必要となります。
固定費は200万であり、人件費は300万を目標とします。
この場合労働分配率は300/1,250=24%となります。
これでは従業員の不満が爆発し悪循環になりそうなため、400万としてみましょう。
すると400/1,350=約30%となり、低めですが不況時には仕方ない数値となりました。
粗利率が50%なので売上は2,700万円必要となります。
どうでしょう?少し現実的な数値目標に思えませんか?
また目標の立て方を見える化することにより従業員の納得感も得られます。
参考にできる本
ここでの考え方はMQ会計を基礎としていますので、西さんの本、もしくは類似本を読むと参考となるかと思います。
顧問をしていただいている先生に頼んで目標作成の手伝いをしてもらうことも第三者の目を入れるという意味で重要です。もし今の税理士とは申告書だけの付き合いをされているのであれば、いつでも連絡いただければ喜んでお手伝いいたします。