銀行融資にあたって、財務諸表で必ず見られるポイントがあります。
逆に言うと、そのポイントをクリアできるような経営計画を立て、それを達成できるように経営すれば銀行融資を受けられる確率はグンと上がります。
銀行融資を受けたいから財務諸表を粉飾(多少のお化粧は必要かもしれませんが)したり、見られるポイントを知らないために銀行によく見えるような経営計画を策定できていなかったりすること、よくあることです。
それではいくら計画を達成しても銀行融資の確率は上がりません。
銀行のチェックするポイント
銀行のチェックするポイントはいくつもありますが、僕の思う大事な3つのポイントは以下のとおりです。
1.債務超過ではないか
2.債務償還年数が現実的か
3.２期連続赤字ではないか
今回の記事では
1.債務超過ではないか
について説明します。
債務超過とは純資産の部がマイナスになっていることです。
ここでは、わかりやすくするために、純資産の部は「資本金」と「利益剰余金」とします。
「資本金」とは株主が会社に出資したお金です。増資していなければ設立時に出資したお金を考えていただければいいかと思います。当初出資額が１００万であれば資本金は１００万です。
次に、「利益剰余金」ですが、これは会社に残っている利益の合計です。設立から３年経過し、毎年１００万の利益が出ていれば３００万の利益が会社に残っているはずで、このとき利益剰余金は３００万になっています。
債務超過の状態というのは純資産=資本金+利益剰余金がマイナスとなっている場合ですので上記の例であれば設立３年合計で会社が１００万超の赤字となっている場合です。銀行融資を受けるために絶対に債務超過にならないように意識しておきましょう！
たとえ当期が赤字であっても債務超過でなければ会社に少しはお金が残っている状態と判断されますので融資の際に必ずアウトというわけではありません。
債務超過であるということは何期も赤字が続いて会社にお金が残っていない確率が高いため、融資に際してかなりのマイナスポイントとなるわけです。
債務超過の場合でも事業開始から日が浅かったり、担保とする資産があったるする場合など融資が可能なこともあるので、そのような場合は顧問税理士などに相談することをおすすめします。もちろん僕に相談していただければ、できる限りの解決策を提案させていただきます。