税理士目線!ひとり社長が1年目にすべきこと4選

こんにちは!税理士の東屋(あずまや)です。

今日は「ひとり社長」に関してのコラムです。
ひとり社長とは、法人化しているが、ひとりでやっている会社の社長のことです。
正式な言葉かどうかわかりませんが、僕は好きで良く使ってます。
ひとり会社と言ったりもします。

僕はなぜか独立してから、ひとり社長さんと繋がることが多いです。
フリーランスから法人成りした人ではなく、フリーランスを経由せずに初めから法人を始めた人ばかりです。

今回はそんなひとり社長さんが1年目にすべきことを考えてみました!
フリーランスと異なるところも多いので見ていきましょう!

目次

①税務署、社会保険の届け出、口座開設

税務署関連

  • 設立届
  • 青色申告届
  • 源泉所得税の納期の特例承認
  • 給与支払事務所等の開設届出書

の4つは必ず出しておきましょう!

他にも棚卸資産の評価や、減価償却の方法選べますが、業種によっては当該書類も出すかどうか検討は必要ですね。

あとは電子申告する時は、電子申告等開始届も必要なのですが、税理士と契約してからお願いしてもいいかと思います。
この時点で税理士と契約していれば、代わりに上記書類は全部出してくれるところが多いのかなと。

社会保険関連

  • 新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

フリーランスとの大きな違いとして、法人で社会保険の適用事業所を受けなければなりません。
そして、その社会保険に代表者が入るイメージです。

「新規適用届」で法人が社会保険適用事業所となり、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」でひとり社長が社会保険に加入すると。
扶養の方がいる場合は別途届け出が必要です。

銀行関連

  • 銀行口座の開設

これもフリーランスと違って、法人名義で開設します。

ですが、いま法人口座の開設が結構難しくて。将来の融資を考えるなら近くの信金信組さんがいいのかなと思います。融資考えないならゆうちょでも。

別途ネットバンクは便利なのでどこか契約しておくといいかと。審査も緩いです。

ちなみにネットバンク以外の銀行のインターネットバンキングは個人と違って月額料金取られます。
メガなんかはこれが結構高いので、本当にメガで口座作る意味なくなってきてるなーと思います。

信組信金+ネットバンクが安定の選択肢としておすすめです!

②役員報酬の決定、給与計算

役員報酬

ここもフリーランスと違うところです。
フリーランスには給与という概念がないです。
ですが、ひとり社長には、法人から役員報酬が支払われます。

役員報酬には

  • 毎月定額
  • 途中で金額を自由に変更できない
  • 給与計算もしないといけない

などの縛りがあります。法人の経費になる分、制約がある感じですね。
厳密には、決まった時期(決算後、一定期間)なら金額変更可能で、何か理由があれば随時改訂可能です。
ですが基本は毎月定額と思っておいてください。

役員報酬の決め方

生活費は賄えるくらいで、税率が上がるぎりぎりに設定する社長さんが多いですね。
年間1,000万くらいが多い気がします。
日本は累進課税といって、所得が増えれば増えるほど税率が上がります。

ですので、1,000万くらいに抑えるか、突っ切って年間4,000万くらい気にせずいくかですね。
4千万超えると、超えた部分は所得税だけで45%持っていかれるとかきつすぎますよね笑
さらに住民税で10%いかれます。きついです。

給与計算

役員報酬からは、所得税、住民税、社会保険が引かれます。
これらも自分で計算しないといけないのがひとり社長のめんどくさいところ。
社労士や税理士に丸投げしている人も多いと思いますし、それでいいんじゃないかなと個人的にも思います。

やはり、ひとり社長は得意分野で売上取ってくる、つまり、ステータスを営業全振りでいいというのが持論です。
その方が成長している会社さんも体感的には多いですね。

所得税や住民税、社会保険の納付

納付も法人がしなければなりません。
所得税、住民税は翌月10日、社会保険料は月末です。

③税理士を探す、経理方法を考える

税理士を探す時期

届け出を全部やってから税理士を探すのもいいのですが、もう設立時点で探しておけば全部丸投げできるとことが多いのでいいかなと。
最近はSNSなどで情報発信している税理士も多いので、自分に合った税理士を探してみてください!
専門性とかに目がいきがちですが、ひとり社長であればそこまで税務の専門性を気にしなくてもいいかなと。
業種が本当に特殊であれば、それに詳しい税理士がいいのですが、法規制が多いとかなければ、気の合う税理士が一番かと思います。
経理方法考える前には契約しておいた方が後々混乱しないので、この段階では絶対探しておいてほしいです。

経理方法について

仕訳は税理士に丸投げが一番いいかと思います。
freeeやMFクラウドなどのクラウド会計の発展により、「自分で経理ができる!」という話も聞きますが
やはり間違いも多いのは事実ですし、前述のとおり、ひとり社長は経理に時間を使わなくてもいいのではないかと。

ただし、仕訳をするだけが経理ではなくて、ここでは仕訳の元となる資料の集め方、何を集めたらいいのかが大事です。

売上

契約書、請求書控え、入金のあった通帳を取っておいてください。
小売りなどは請求書控えの代わりにレジの記録など。
現金取引の場合は領収書など。

経費、仕入

払い方によって異なります。

請求書払い→請求書と、出金があった通帳
クレジット払い→控えとレシート

領収書をわざわざもらう人もいますが、レシートで充分です。
むしろレシートの方がありがたいです!

給与

給与計算を税理士や社労士にお願いしているのであれば、勤怠データだけ渡して置いたらいいかと。
自分で給与計算している場合は、給与明細(支給控除一覧表)を税理士に渡してあげてください!
法人の口座から、ひとり社長個人の口座への振込も忘れないように!

④事業計画を考えて、融資や補助金を検討する

事業計画を立てて、必要であれば融資、該当がありそうであれば補助金を検討するなども大事です。
税理士と契約しているなら、色々事業の展望とか話したら税理士さんがざっくりと作ってくれたりもします。

事業拡大するような計画がたった場合、お金が足りなくなることが事業計画でわかることもあります。
設備への投資や引っ越しなど。
そういう時は事業計画をもとに、銀行に融資の申し込みに行きましょう!
一見さんには厳しいところもあるので、普段からお付き合いしておく銀行をしっかり選ぶことが本当に大事です。
融資に強い税理士などは銀行に紹介などもできるので、聞いてみてください。

最近は補助金も使いやすいの出てますね。
例えばECサイトを作るなどであれば小規模事業者持続化補助金がおすすめです。

あくまでも、「事業計画策定→使える補助金探す」という流れは守ってくださいね!

逆は絶対にダメです!

1年目がめっちゃ大事です!

1年目が一番大事とは言いませんが、めちゃくちゃ大事なのは間違いないです。
整理整頓するには早い方がいいのは間違いないですね。
そうしないと、拡大した時にぐちゃぐちゃになっていくのもよく見てきました。

そうしてから整理整頓するのは、なかなかハードです笑

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